コラム

フィリピンにおけるOR・領収書について

1. ORとは

フィリピンの税務調査において、このORの形式不備により、その損金性やVAT 免除などの取扱いに疑義が生じ、追徴課税の指摘がされるケースが散見されています。フィリピンと日本を比較した場合、この形式不備に関する論点がフィリピンの方が非常に厳しく、かつ、正攻法で徴税を行うことが可能であるため、留意が必要です。そもそもこのORは「Official Receipt」の略語で、日本の「領収書」に相当します。また、役務(サービス)の提供が行われた際に、金銭を収受、又は、支払の際に発行されます。さらに、BIR が認可した印刷業者で印刷したものを使用しなければなりません。

 

2. ARでもよいのか?

よく受けるご相談の一つに、コンドミニアムの支払いをした際に「AR:Acknowledgement Receipt」を受け取ったが問題ないか? という質問を受けます。答えは「No」です。ARは単なる「受領書」に過ぎず、フィリピンの税法上では損金にすることはできません。そのため、前回号のようにフリンジベネフィット税とあわせて追徴を受けているケースがあります。しかしながら、ARしか発行できないという事情もあることから、駐在員の給与に上乗せをして、個人名義で契約を行うことの検討も必要となります。

 

3. ORの記載方法の留意点

支払側のORだけではなく、受取側のORについては、より記載方法に留意が必要です。例えば、ほとんどの売上が親会社のみの場合、親会社サイドがORを要求することはほぼないため、フィリピン法人においてORを発行していないケースがあります。また、0%課税などVAT課税において特例を使用している場合は、上記の記載事項を完璧に記載しておかなければ、取引自体はVATが課税されなくても、形式不備により課税されるケースがあります。原則的にはこのような課税がされないケースは、より法令遵守が要求されているといえます。

 

4. 最後に

記帳や税務申告は日々のルーティンな業務がゆえに、そのまま流れがちになります。そのため、定期的に専門家によるチェックを行うと同時に、正しい知識を認識してもらうことが重要です。

本記載事項は事業運営上の参考としての内容であり、法律、許認可、税制、社会保険、その他の法令を解説するものではなく、その内容について何ら保証するものではありません。

   

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